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WordPress の URL ・パス関連の定数の解説
WordPress にはリクエスト処理中の挙動に影響する定数がいくつか存在します。 ここではそれらのうち URL 関連とパス関連のものについて説明します。
用語
ここでは次の用語を使用します。
用語 | 説明 | 例 |
---|---|---|
URL | 外部(=インターネット)から見たときの場所 | https://example.com/wp-content |
パス | 内部(=サーバーマシンのファイルシステム上)から見たときの場所 | /var/www/html/wp-content |
相対パス | 外部と内部の区別のない相対的な場所 | wp-content |
多くの場合、定数の名前の末尾が URL
の場合は URL 、 DIR
の場合はパスを指しますが、
確認時のバージョン
- WordPress
6.5.2
ABSPATH
WordPress のインストールディレクトリのパス。
通常は次のような形で設定ファイル wp-config.php
の末尾で定義されます。
/** Absolute path to the WordPress directory. */
if ( ! defined( 'ABSPATH' ) ) {
define( 'ABSPATH', __DIR__ . '/' );
}
ABSPATH
は WordPress が正しく動作するために必須の定数です。
WP_SITEURL
WordPress のインストールディレクトリの URL 。 この値をベース URL として管理画面の PHP ファイルや CSS や JavaScript のファイルの URL が生成されます。
定義されていない場合は代わりに wp_options
テーブルの siteurl
レコードの値がベース URL として使用されます。
WP_HOME
サイトのフロントページの URL 。 サイトの訪問者が意識する URL で、主に固定ページと投稿のパーマリンクのベース URL として使用されます。
定義されていない場合は代わりに wp_options
テーブルの home
レコードの値が使用されます。
関連ページ: WordPress アドレス( siteurl
)とサイトアドレス( home
)の違い
WP_CONTENT_URL
/ WP_CONTENT_DIR
wp-content
ディレクトリの URL とパス。
それぞれ WP_CONTENT_URL
は URL を、 WP_CONTENT_DIR
はパスを指します。
wp-content
はテーマ・プラグイン・メディアファイルなど WordPress 本体以外のファイルが格納されるディレクトリです。
設定されなかったときのデフォルト値は WordPress インストールディレクトリの下の wp-content
になります。
これらの値をセットすることで wp-content
ディレクトリの場所をカスタマイズできます。
設定されなかったときのデフォルト値:
if ( ! defined( 'WP_CONTENT_URL' ) ) {
define( 'WP_CONTENT_URL', get_option( 'siteurl' ) . '/wp-content' ); // Full URL - WP_CONTENT_DIR is defined further up.
}
WP_PLUGIN_URL
/ WP_PLUGIN_DIR
プラグインディレクトリの URL とパス。
それぞれ WP_PLUGIN_URL
は URL を、 WP_PLUGIN_DIR
はパスを指します。
設定されなかったときのデフォルト値は WP_CONTENT_URL
と WP_CONTENT_DIR
以下の plugins
ディレクトリになります。
これらの値をセットすることでプラグインディレクトリの場所をカスタマイズできます。
設定されなかったときのデフォルト値:
if ( ! defined( 'WP_PLUGIN_DIR' ) ) {
define( 'WP_PLUGIN_DIR', WP_CONTENT_DIR . '/plugins' ); // Full path, no trailing slash.
}
if ( ! defined( 'WP_PLUGIN_URL' ) ) {
define( 'WP_PLUGIN_URL', WP_CONTENT_URL . '/plugins' ); // Full URL, no trailing slash.
}
WPMU_PLUGIN_URL
/ WPMU_PLUGIN_DIR
常に有効化される必須プラグイン( must-use plugins )を配置するディレクトリの URL とパス。
それぞれ WPMU_PLUGIN_URL
は URL を、 WPMU_PLUGIN_DIR
はパスを指します。
設定されなかったときのデフォルト値は WP_CONTENT_URL
と WP_CONTENT_DIR
以下の mu-plugins
ディレクトリになります。
これらの値をセットすることで必須プラグインのディレクトリの場所をカスタマイズできます。
設定されなかったときのデフォルト値:
if ( ! defined( 'WPMU_PLUGIN_URL' ) ) {
define( 'WPMU_PLUGIN_URL', WP_CONTENT_URL . '/mu-plugins' ); // Full URL, no trailing slash.
}
if ( ! defined( 'WPMU_PLUGIN_DIR' ) ) {
define( 'WPMU_PLUGIN_DIR', WP_CONTENT_DIR . '/mu-plugins' ); // Full path, no trailing slash.
}
TEMPLATEPATH
有効なテーマのテンプレートディレクトリのパス。
ただし WordPress 6.4.0 以降は deprecated で代わりに get_template_directory()
の使用が推奨されています。
STYLESHEETPATH
有効なテーマのメインのスタイルシート style.css
の親ディレクトリのパス。
ただし WordPress 6.4.0 以降は deprecated で代わりに get_stylesheet_directory()
の使用が推奨されています。
UPLOADBLOGSDIR
マルチサイト環境における、アップロードディレクトリの相対パス。
UPLOADS
マルチサイト環境における、現在のサイト(ブログ)のアップロードディレクトリの相対パス。
設定されなかったときのデフォルト値は UPLOADBLOGSDIR
以下の [blog id]/files
ディレクトリになります。